最近、本屋さんを物色する機会が増えました。読み通せる本など限られているはずなのに「夏休みには読もう」とか考えて、興味本位に衝動買いすることも多くなりました。一定規模の本屋さんでは、たいがい「今売れてます」ランキングが、その本とともに貼り出してあって、買う際の参考にしています。日曜日の新聞の「読書」欄にも書評が載っているので、これも参考にします。そのなかでずいぶん以前から気になっていたのが「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」(山田真哉著・光文社新書)です。新聞のの夕刊には下3段ぶち抜きでこの本の広告。「70万部突破」だそうで、私も先々週の土曜日に「しかたなく」買った本ですが、この原稿を書くために読み通しました。
中身は買ってのお楽しみ、としておきましょうか。あらためて、会計って難しいものだったのだなあと、思いました。会計の基礎=簿記の仕訳ひとつ出てくるわけではありませんが、会社経営者の方には会計というものを新たに評価してもらえるのではないでしょうか。日頃の私の仕事では過去のカネ勘定の始末の域を出ていなくて、社長さんからは「終わったことはいいです」の一言で打ち合わせ終了ということも多々ありますから。
正直、この本がそんなに売れるのかわかりません。たぶんネーミングがよかったのでしょう。実は著者の本をもう一冊持っています(『女子大生会計士の事件簿1」)。会計の勉強の上での刺激剤として買いました。おもしろさという面ではこちらの方が、赤川次郎風のミステリー仕立てで断然いいと思うのですが。会計の世界も新会計基準がつぎつぎと導入され、中小企業の経理も影響を受けざるを得ません。経理のマンネリ打破にこの一冊を。(2005.7)