全部は紹介しきれないので、一部だけで、後は、リンクを見てほしいのですが、日本科学者会議のホームページには、たくさんの大学教育や、研究について、また、社会問題の見解や談話が掲載されています。http://bit.ly/iaXXSv
まず、08年事務局長松川氏の談話から 08年のノーベル賞の南部・小林・益川・下村の4氏について、第1に、知的好奇心による純粋な基礎研究が、新たな科学・技術の発展に結びつく。第2に、4氏が、共に、個人の知的好奇心を尊重する自由な研究環境の中で目的を達成できたとし、研究には「学問の自由」すなわち「研究選択の自由」、「研究発表の自由」、「身分保障」、「良好な研究環境」が不可欠ということ。これらは、法人化を通じて、大学や研究機関に、「トップダウン」、「競争」、「効率」といった企業原理や、限られた分野への重点投資とは対照的に、大学や研究機関に、不可欠な経常的経費の一貫した削減や、圧倒的多数へのリストラとは正反対のものだとしています。さらに、多くの研究者が、非常勤であることを指摘しています。憲法が保障した「学問の自由」を乱暴に踏みにじり、科学・技術とりわけ、基礎研究の発展を阻害させていると告発しています。(元市大生の、ただの通行人です。)

また、12年の山中氏の受賞に関しては、科学・技術政策委員会が、声明を出しています。山中氏の言葉として、「1回成功するには、9回ぐらい失敗しないと幸運は来ない」とし、科学や技術の研究開発はゆとりある研究環境・条件において、成果が生ずるとしています。その保証として、予算の確保など5点を求めています。
3.11以降、科学者の責任と価値判断の問題が問われる場合が多くなりましたが、雑誌「季論21」の13年春号(第20号)では、鰺坂真関西大学名誉教授が、原発事故を例に取り上げ、最も問われるべきは、安全神話を作り上げ、巨大な利益を上げてきた、財界・独占資本であり、国家であったことを、忘れてはならないとしています。http://bit.ly/11VkLgQ そもそもの大学の在り方、研究のあり方、教訓的なことではないかと感じました。市大と府大を、経営の観点から統合しようという、乱暴なやり方には、大いに異論があるところであり、学生から出され、大阪市議会で採択された陳情書は、今の大学教育の在り方に対して、真っ向から、それでいいのかと問うものであり、心より、応援するものです。(2013.5.1見出しは仲本 写真は浅香町の土手からの大和川)