税金はどうしても給料から天引きしなければならないか

 事業を起こして従業員に給料を支払うとき、個人事業で青色専従者(同居の親族の事業従事者)に給料を支払うときには、所得税を天引き(源泉徴収)しなければなりません。税金についてのやり取りを避けたいがために、「外注費」として処理しようとすることがよく見受けられます。外注費であれば天引き=源泉徴収は必要ありませんが、実態としてその労働が事業主の指示でおこなわれ、時間単位あるいは月単位で計算され、労働の結果(製品・サービス)について得意先との関係において事業主が責任を負っているものは給与(給料)となります。納品され検品を受けた製品・サービスなどに支払われる外注費とは異なります。

 この天引きする義務(源泉徴収義務)はたとえ、従業員が「天引きしないでくれ」といっても、天引きしなければなりません。所得税の納付は従業員になり代わって会社が納めるというものではなく、税務署との関係において会社(給与の支払者)が直接に納付の義務を負っています。また、税務署が個々人の所得・税額を直接に把握するものではありません。

 「手取り」を保証してあげたいという思いから、「支払額」に税額表を当てはめて納税するという間違いもよく見られます。天引きする所得税や社会保険料を含めた給与の総額で計算する必要があります。

 従業員を採用したら必ず「給与所得者の扶養控除等申告書」(緑の色の用紙)を書いてもらい、きちんと徴収・納付します。この「申告書」がある場合は月額88000円未満の給与については所得税はゼロです。パート従業員についても税金の扱いは同じです。配偶者の扶養に入る・入らないの問題でトラブルが起こりがちです。よく理解してもらいましょう。

 住民税については、基本は市役所が去年の所得をもとに計算し、事業所に天引きをお願いしているものです。私は、本来住民税の天引きの義務は事業主にはないと考えており、実際これまでは、直接市役所が従業員(市民)に納付を求める(普通徴収)ことも広く行われてきました。しかし、最近は「天引きして当然」という扱いが全国的に行われているようです。住民税の徴収管理まで中小企業に押し付けられると、その負担は大きなものになります。

 法人を設立したとき、個人事業で従業員を雇ったときは、事業所の所轄税務署に「給与支払事務所等の開設届出書」を提出しなければなりません。また、年初1月末までに「給与支払報告書」(源泉徴収票)を従業員の住所の市役所に提出しなければなりません。

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