第3回新大学構想会議の傍聴をしてきました。この会議は新大学ビジョン(案)が発表され、これがパブリックコメントにかけられているもとで開催されました。構想会議の所掌事務の一つ「公立大学の将来ビジョンのとりまとめ」(設置規約)が<提言>の発表で終わった後、今回の開催は「その他関係府市の長が指定する事項に関すること」(同前)に基づき、その指定事項は、 ①<提言>を受け府・市大で検討中の案について、②社会人大学院・教育系大学院の詳細について、③ガバナンス役員体制について、外部の視点で議論する、ということでした。
会議はこの3点のうち主に①の府・市大の検討体制についての説明を両学長・大学関係者・構想会議事務局が行い、6人の委員を含めて議論をする形でした。
その議論は、構想会議・設立団体(府市)・両大学の関係、構想会議<提言>・府市<新大学ビジョン>・8月発表予定の新大学(案)の関係、議会や文科省の設置審査のスケジュールさらには設立団体の帰すうについての関係性にも及びました。
上山委員は、「構想会議は新大学案の策定スケジュールから外すべきで、知事・市長に提言をし、議論を提供するものだ」とし、矢田委員(会長)は「議論は実質的に反映する。関係ないとは言えない」とまとめました。また、都構想の行方について事務方からは「ビジョン案は府市統合とは切り離して、というのが知事・市長の指示」、矢田氏は「この会議では、いかなる場合にも28年開校で」、と設立団体不明のまま突っ走る姿勢を見せました。
構想会議<提言>とビジョン(案)との若干の相違も指摘され、「なぜ足したか引いたか、理解できない。ビジョンをパブコメにかけた以上、それはそれとして議論すべき」(上山)「今回の会議は何なの?」(矢田)との発言も。結局のところ、「統合」に仕向ける装置が幾重にもあるため、彼ら自身も「交通整理しなければならない」(上山)といわなければならない状況になっています。
会議は1時間の予定を30分以上超過して終わりました。傍聴者は10人。抽選こそなかったものの定員いっぱいでした。仲本(2013・6・22)PDF 議事録は→こちら