最初の発作は、確か40手前の頃だったと記憶しているので、付き合いは20年近くになります。痛風です。ここ5年ほどは発作も出ないで安心していたところ、2年ほど前に人間ドックを受けて、高血圧を指摘されました。そのため、従来の痛風の薬に加えて、高血圧の薬を毎日呑むようになりました。この時から薬代を負担に思うようになりましたが、仕方なく毎月3000円弱を支払ってきました。
この高血圧の薬こそノバルティス社のディオバン錠でした。先月からこの薬の臨床データについて報道されていましたので、いま呑んでいる薬がそれだとは気付きましたが、これまでと同様に「薬だけください」といってしまいました。その後、データの改ざん疑惑はほかの医大病院にも広がり、薬の値段も10倍も違うらしいと知るに及んで、今月は「薬を変えてください」とお医者さんにお願いしました。
「先生、ディオバンを変えてほしいんです。安いのがあると聞きました。」
「でもね〜。これと同じ薬でジェネリックはまだ出ていないんですよ」
「報道では、10倍違うとか言ってます。」
「こんなに報道されてたら、しかたないな〜」
「製薬会社と大学がつるんでるんですかね〜」
「大学も研究費がほしいんですよ」
ということで、薬を変えてもらい、緊張のお会計。900円安くなりました!
明細を見比べてみると、ディオバン錠1錠の点数が11点・30錠で330点が、アスラーン錠に変えて1錠1点・30錠で30点と、11分の1に圧縮できました。金額にして3000円、患者3割負担で900円の節約になりました。
患者の立場は弱いものですね。こんなに報道されて、自分がもらっている薬に気づいて、なお医者に変更をお願いして、やっと納得できました。厚労省は全国的に見直しを指示できないもんなのでしょうか。これまで不当に高い薬代を支払わされた当事者でもあることを患者と共に怒ってほしい。(2013.8.1)
たまたま行った徳洲会病院では、ディオバン錠の取り扱いについて次の告知が9月3日付で公表されていました。

2014.1.9 厚労省は誇大広告による薬事法違反容疑でノバルティス・ファーマ社を刑事告発した。