橋下市長提案の大学統合への議案が否決!

 11月22日の大阪市議会・都市経済委員会は、橋下市長が提案した、
@ 大阪市大の定款変更案――市大の理事長と学長を分離し、学長は学外者が多数を占める選考会議の選考を経て理事長が任命、また理事や教育研究評議会に学外者多数を登用する。
A 同じく中期目標の変更案――府大との統合推進を明記し、「強い大阪を実現するための知的インフラ拠点として大阪の成長に貢献し」を書き込む。
――この二つの議案を、維新以外の全会派の反対で否決しました。
 討論では、維新以外の会派の討論者は、そろって橋下市長の「統合先にありき」の姿勢を批判しました。
橋下市長はなお、学長選考時の学内の意向配慮をやめること、教授会の役割を軽視する姿勢に固執し、「大学の自治」に挑戦する態度を改めようとはしませんでした。しかし、ご本人の提案が否決されたことはショックでしょう。(2013.11.22)

インターネット録画は→こちら 

 

当日の主な議論

西徳人議員(公明党)

現在の兼務型のままでも大学の意思決定において不都合と考えられない。統合を進めるため、地ならしのための定款変更ではないか。市大は十分に機能を果たしている。ガバナンスについて法人評価委員会の評価も高いのに学長・理事長を分離する必要が理解できない。統合のスケジュールを一切変更するつもりがないとの(経済戦略局長の)答弁だが、キャンパス問題・学部学域の併存についてその有益性を明確化できるのか。ランキングにおいても評価が下がる可能性もある。これらの問題に明確にお答えいただけない。見事なまでのないないづくし。この2年でしゃにむに統合する、これを前提とした定款変更に賛成できない。


木下吉信議員(自民党)

非常にあわただしい印象を受ける。いたずらに大学を混乱させるものではないか。学長・理事長の分離となれば大学組織は2重構造になるのでは。大学組織が疲弊するのではないか。知事・市長という二人のリーダーがいるからアカン、という市長の都構想のコンセプトと違うのではないか。都構想のロジックと大学のロジックについて説明せよ。府大・市大とも切磋琢磨して健全に運営されている。130年の歴史と伝統がある。出身大学はその人間を印象付けるアイテムである。学生不在。外部の人間が外圧を加えている。市長が言うてるから(事務方は)やらされている。誰のための改革なのか。誰が責任を取るのか。失敗は許されない。保護者・学生・卒業生の意見・声に全く耳を傾けていない。ずさんな計画にしっかりものを言っていきたい。

田中ひろき議員(OSAKAみらい)

府大との統合に向けた下地作りと受け止めている。3月に拙速な統合に反対する陳情が採択された。ステークホルダーにたいして十分な説明がされていない。府・市大は130年の歴史がある。市職員のなかにも土木系だけで70人近くの市大出身者がいる。OBのなかにも統合反対の声が多い。市長が言うから統合、というのでは申し訳がない。この変更案では、行政による関与の度合いを高めることになる。府大との統合に向けた第一歩となる。上から目線の拙速な統合に賛成できない。

尾上康雄議員(共産党)

統合に至っていないのに学長と理事長を分離する必要があるのか。統合が先にありのスケジュールだ。公立大学の3分の2が兼務型だ。兼務型にメリットがあると考えるのが普通の感覚。2人のトップがいることのデメリットは検討したのか。新大学をどのように統括するのかが具体的にあって初めて、トップのあり方を検討するということになるのではないか。(「憂慮する」声明を示して)学長選考における意向投票は、現行の市大の規定に基づいて行われている。別に不法・違法でもない。教授会は学校教育法に定められたものだ。大学は企業ではない。大学の自治は普遍的な原理だ。ノーベル賞受賞の南部教授は「市大で自由を満喫できた」、山中教授は「市大の院生時代に白紙にかけた」と言っている。市大の運営交付金は低下してきている。(尾上議員は橋下市長に委員会出席と答弁を求めた)

橋下市長(尾上議員との質疑)

統合は必要と考える。世界的な大学間競争のなかで日本の大学は遅れている。定款変更は統合とは別物。大学のガバナンスの問題。定款変更がダメだとなっても学長選考の意向投票や教授会の関与はやめさせる。大学の自治の名のもとに大学運営そのものに関与することが大学の方向を誤らせている。現行でも市長に学長の任命権はある。公費負担をなんでも削減ということではないが、身の丈に合っていない。

最初に片山一歩議員(維新の会)も質問したが、省略。

 

新聞報道2013.11.23朝日新聞

府市大学理事長「一元化」否決へ 大阪市議会

 2016年度に大阪府立大との統合を目指す大阪市立大の理事長と学長の兼職を来年4月から分離するための議案が、開会中の大阪市議会で否決される見通しとなった。松井一郎知事と橋下徹市長は両大の理事長を一元化して統合の旗振り役とする方針だったが、大阪維新の会をのぞく4会派が「統合の是非の議論が深まっていない中、統合の地ならしには賛成できない」などとして反対に回った。

 市幹部は「理事長一元化は必須条件ではなく、統合スケジュールに影響はないが、統合プランの中身の修正は必要となるだろう」と話している。

産経ニュース 「またも橋下氏苦境に! 大阪府・市立大統合で市長提案の議案が市議会で否決」→こちら

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