大義も道理もない大学統合―講演会に90人、署名が8000超える

2014.5.18統合問題講演会.jpg

 市大と府大の両「考える会」が共催した講演会は、会場いっぱいの90人が参加して、橋下維新が進める「大学統合」が断念されるまで、署名をはじめとする取り組みを強めることを確認しました。

(講演の要旨)

森裕之教授

 橋下維新が目標としているのは関西州を作るということ。「都」はきえてしまう。都構想は大阪市をつぶすことが目的だ。橋下市長の実行力を世間に知らしめることが目的。そんなことのために市をつぶしていいのか。橋下改革の特徴は「統治機構の改革」・「上意下達の組織改革」だが、この二つが大学統合に収れんしている。

 橋下市長は、「大学の存在感がない」というが、大学に存在感が無くて当たり前。彼の単に面白いだけの話だ。大学の先生は「税金で食っている役に立たない集団」、とくに文系の教授、そこで学ぶ学生は「役に立たない」という。上意下達が機能しない大学がゆるせない、という感覚。

 しかし、公募区長や文楽・慰安婦問題などで彼らに失点がつづいた。さらに水道の民営化や堺市長選の敗北、法定協などで「改革」がとん挫しそうだ、なにか成果を見せたい、その道具として大学統合をすすめようとしている。

 新大学構想会議の視点は、「強い大阪」を実現する成長戦略と「でかくなる方がよい」というものだ。その<提言>を見ても市の「ビジョン」を読んでも「改革」は必要ない、と思える。大学のガバナンス改革というが、本質的に上意下達の大学というものは、その組織は劣化するものだ。大学の統廃合の問題は、大学「改革」についてわかりやすい切り口になっている。

                        「大阪市立大学・府立大学の統合問題と大学改革」レジメは→こちら

小林宏至名誉教授

 大阪の二大学は、東京の役4分の一の純経費で1・9倍の学生に大学教育の機会を提供している。橋下市長の言う財政難は政策的なもので、大学をくっつけたら何か解決するのか。統合によって財政難が打開されるものでは全くない。

              「橋下徹市長による府・市二大学『二重行政』論の的はずれな攻撃」レジメは→こちら

参加者の発言

◆学費の心配なく、きちんとした大学を残さなければならない。

◆大学には多様性をつぶしてはならない。乱暴な議論が許されていいわけがない。

◆高校でも学区が撤廃され、進学校には遠くから通っている。補助金をエサに競争させている。安上がりの教育になっている。

◆市大の研究環境が悪化している。15年で教員は3分の2になり、学生数は1.5倍になった。研究費は2分の1から3分の1になった。それも競争的な資金を獲得しなければならない。被害者は学生だ。

◆市大の初代学長・恒藤恭は「死して生きる途」といったが、財政で締め上げて若手が声をあげ辛くなっている。学内にも流動化する空気があり、ここに市民運動の反映があるのでは。大学統合が市民にとって有害なプランであることが知られてきた。「じり貧」論をどのように崩していくか。

◆学外理事を増やすというのはくせ者。京大の例を見ても、政治家と財界が大学を支配しようとしている。

◆藤本統紀子さん(女子大OG)は「もっと愛校心を持とう」「なにをするべきか。強く行動しよう」というメッセージを残された。

 署名の到達点は、8000を超えたことが報告され、さらに伸ばすことが拍手で確認されました。会場で52000円余りのカンパが集められました。

この記事へのコメント
この記事へのコメントをご記入ください。
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://www.blogdehp.net/tb/15068013
(当記事へのリンクを含まないトラックバックは受信されません。)
▲このページのトップに戻る