近畿税理士会八尾支部の総会が6月4日開催されました。この総会の質疑の冒頭に、私は以下のことを支部執行部に質問しました。
これに対し、支部執行部は「選挙はがき」に税理士会八尾支部名を押印したのは「手違い」だったと弁明しましたが、当日の議案の差し替え・支部「回答書」の内容など、あらゆる事実は「手違い」ではないことを示しています。このような支部執行部の不誠実な対応については引き続き問題にしていきます。
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仲本です。総会の機会に先の統一地方選挙に関する八尾支部の対応について質問します。
議案書の4ページにも事業報告として正副支部長会で2回にわたって「税理士政治連盟、選挙推薦依頼について」と議題に上がっているようです。今日になってこの事項について支部総会の議案から削除され、政治連盟の議案に書き込まれました。また、統一地方選挙前半戦の公示後、私の自宅・事務所に選挙はがきが郵送されてきました。この葉書には「応援します!」という欄に近畿税理士会八尾支部支部長」名のゴム印が押されています。
そもそも特別な公益法人で税理士が加入を義務付けられている税理士会は政治活動を行えないということで「政治連盟」が作られたと理解しておりました。これは当然のことで、税理士に加入を義務付ける以上は個々人の思想信条の自由は保障されるべきです。政治資金規正法上の政治団体である税理士政治連盟が税理士会とは別に作られる意義はあると思います。しかし、その権利能力の範囲は限定されており、強制加入団体であるがゆえにその範囲はより厳しいものとなっています。このことは、政治献金に充てられることを目的とした特別会費の徴収の是非をめぐって争われた南九州税理士会事件の最高裁判決でも明らかになったことです。
しかるに税理士会八尾支部が公職の選挙に関与する葉書が送られてきた。これは税理士会の規約から逸脱した行為であり、この葉書について関与があったということは明らかで便宜を図ったという言う意味で会員個人の思想信条の自由・政治活動の自由を侵す行為であったと思います。
実は、この事件については私が4月9日に八尾支部宛に、この経緯・関与の内容・支部執行部の認識・今後の対処について問い合わせる内容証明を送りました。これに対して4月22日付で「回答」をいただきました。正副支部長会で検討されたということですが、この回答は、税理士会と政治連盟を混同し、同一視するという自らの誤った見解を根拠として、行為の正当性を述べています。
支部執行部の認識は今もなお変わっていないのでしょうか。なお、近畿税理士会本会へはこの件について、指導を申し入れております。

