税務調査には必ず応じなければならないか

  法人税や所得税・消費税など、納税者が、自分が営む事業について利益(所得)を計算し、それをもとに税金を計算して納税する、という今の税制は、「申告納税制度」と言います。国民が主権者であるという民主国家が採用すべき民主的な制度といえます。

  税金の申告書を受け取った税務署は、その申告書が正しいものと前提されるべきです。申告書に計算間違いなどがなければ、その申告書に記載された所得や税金の額が、税務署との間で確定した金額になります。これは税金の還付の場合も同じです。

  税務調査は、納税者の申告を補うものです。税務調査を受けなければ金額が確定しないものではありません。

  「国税の調査」について定める国税通則法は、「税務職員は、税に関する調査について必要があるときは、納税者に質問し、その者の事業に関する帳簿書類その他の物件の提示もしくは提出を求めることができる」としています(74条の2)。この法律の規定には罰則もありますが、この調査の権限は「犯罪捜査のために認められたものと解してはならない」との規定があります。また、裁判の手続きを経ないで、税務署が直接に納税者を罰することはできません。とかく税務調査にあたって、納税者の側が警察の取り調べを受けているような感覚になったり、税務署側が高圧的な態度になることがありますが、対等な関係と思ってください。お金を払った方が小さくなる道理がありません。

  この法律にはよく「調査について必要があるとき」という文言がありますが、「必要があるとき」とは税務署側の勝手な判断ではなく、合理的な理由がある下で税務署側が説明責任を果たし、納税者の納得を得られるなかでのものです。税務署員の強権的な態度を許すものではありません。調査はあくまで「任意」のものです。また、調査にあたっては日時や場所を納税者に事前に通知することが原則とされています。この事前通知は11項目にわたり、国税通則法及び政令で定められており、このうち1項目でも通知されなければ違法な調査であると考えられます。→重要!税務調査・事前通知の11項目

→事前通知のない税務調査

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