このページは、仲本が日頃会計や事業・税金・税制・社会保険、平和について考えていることを発信するページです。過去に「大阪商工企業ニュース」に書いたものに手を入れたものもあります。感想などお寄せください。なお、高安山は生駒山の南、白くて丸い気象レーダーサイトがある山です。私の事務所はその麓にあります。  

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 左の写真は服部川駅に巣作りを始めたツバメ。この駅は今春から無人駅になり、安心して巣作りできるようになったかな?'13.4.25  ゴーヤを植えました。緑のカーテンを作ります。'13.5.9  残念ながらツバメの巣は取り払われていました。5.10 ゴーヤーに花が咲きました。6.2 ゴーヤーに実がなりました。7.1 彼岸花が咲きました。服部川にて9.24

 ××税務署から電話。「先生が提出された○○さんの『更正の請求』の件ですが」――

 やっと連絡が来たか。しかし待てよ、あんなに簡単明瞭な件に電話で問い合わせとは、どういうことだ。

 私は、ある高齢の女性の所得税の申告を2年お手伝いしていました。当初引き受けたときは、不動産所得と年金だけと思っていましたが、銀行口座を見ていくうちに1年目には気づかなかった配当所得があることに気づき、2年目にはこれを加えて申告書を作りました。配当所得は上場株式や一銘柄年10万円以下の収入なら申告不要とすることもできますが、この場合はそれには当てはまらないものでした。市役所でその年の所得証明をとってみるとしっかり配当所得の記載もありました。配当所得には配当控除もあり、本来の総合課税でちゃんと申告すれば税金の過払いであったことは明らかです。配当金から天引き(源泉徴収)されていた税金が返ってくるはずです。

 1年目の申告について所得税の減額請求=「更正の請求」書を提出しました。ちなみに申告が漏れていたという増額の申告は「修正申告」といいます。どちらの申告も5年さかのぼってすることができます。

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 久しぶりに実家に帰ってきました。実家の周りは私が子どものときとは大変な様変わりよう。JR可部線とアストラムラインが交差する「大町駅」付近は住宅地となって、かつての田畑の風景はなくなってしまいました。

 しかし、アストラムラインの高架橋の陰になって何か窮屈になってしまったとは思えましたが、神社の空間だけは昔の思い出をとどめていました。ちょうど、社の隣で工事中で建設会社の車が境内にとまっていたりして、余計に小さく見えました。かつては祭りのときなどは境内で舞台がつくられ、神楽などが催されたものです。

 ここに紹介するのは、社に飾られた「原爆絵馬」です。アマテラスオオミカミなどの神話を題材にしたものの中に異質な絵馬があります。昭和39年に奉納されたものと額に記されています。

 絵の右手に原爆ドームが見え、下の方にはどくろや白い人骨、真ん中あたりは燃える建物が描かれています。50年の歳月のため、カンバスとなっている板地が反って波打ってきていました。私が小さいときにはもっとはっきりドームとかを判別できていましたが、いまは絵の全体が黒ずんでしまっています。原爆投下から19年後に何を思ってこれを奉納されたのでしょうか。(2014.7.7)

 場所は広島市安佐南区中須1−26−5 大町駅から東へ徒歩2分ほど。

 交野市私市にある大阪市立大学理学部附属植物園を訪れました。国内外の樹木・草木が収集されています。地味な植物たちばかりですが、それぞれ名札を付けられて主張していましたよ。技術員さんに気さくに声をかけていただきました。2時間ほどくまなく歩き回りました。

 植物園のHPは→こちら

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 八尾市大竹7丁目で竪穴式住居跡の発掘現場に遭遇しました。大阪経済法科大学花岡校舎の近くで、たまたま歩いていたおば様に声をかけられ、見学とあいなりました。

 今から1800年前の卑弥呼の時代のころ、この地方の豪族の前線基地的な住居ということで、山手に堀の跡があるとのこと。写真の真ん中のかまどの跡と右手にたくさんの弥生式土器が見えました。(2014.6.3)

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八尾市の大竹にある心合寺山(しおんじやま)古墳の桐の花が満開でした。芝桜のように見えるえんじ色は堀に浮かんだ水草です。(2014.4.26)

八尾市立しおんじやま古墳学習館のHPは→こちら

  2014年度税制改正で法人税について交際費の取り扱いが改められました。その中身は、大企業に対する大幅な減税といってよいでしょう。個人事業者にとっては、従来通り事業にかかわる交際費は必要経費になりますし、中小企業(資本金1億円以下の会社)にとっても年800万円以下の交際費はそのまま費用になりますから、関係ないんではないかと考える向きもあろうかと思います。しかし、これまで交際費に課税されていた大企業にとっては接待(飲食に限定)を利用した営業活動の幅が広がってきたともいえるわけです。中小企業にとっては、これは脅威ではないでしょうか。

  そもそも「交際費に課税される」とか「交際費の損金算入が認められない」とか「大企業が飲食に使った交際費の半額まで非課税にする」とか、一般の方には意味が分からないのではないでしょうか。取引先を飲み食いに誘ってその代金を払ったら追加で税金を払わなければならないのか、お金を払ったのに会社の経理では払ったことにならないの? 費用に計上してはいけないのか、という疑問が出てくると思います。

  これは会社(法人)にとって、税金の計算の仕方の問題です。会社の経理・簿記の上では、接待交際のために使ったお金は「費用」に間違いありません。これ以外に経理処理の方法はありません。交際費については、会社経理と税法での取り扱いとを合わせる経理はできません。この処理は法人税の申告書で会社の決算書を基に計算します。

  では、今回の改正の影響を具体例で検討してみましょう。

(例 売上10000万円、売上原価7000万円、費用〈交際費のみとする〉1000万円、税率40%、とします)

大企業(資本金1億円超)の場合

改正前

 税引前利益 10000−7000−1000=2000

 税金の計算 2000(税引前利益)+1000(交際費)=3000(課税所得)

          3000×40%(税率)=1200(法人税)

 税引後利益(当期純利益) 2000(税引前利益)−1200(法人税)=800

新税制

 税引前利益 10000−7000−1000=2000

 税金の計算 2000(税引前利益)+500(交際費の半分)=2500(課税所得)

          2500×40%(税率)=1000(法人税)

 税引後利益(当期純利益) 2000(税引前利益)−1000(法人税)=1000

中小企業の場合

 税引前利益 10000−7000−1000=2000

 税金の計算 2000(税引前利益)+200(交際費のうち800超部分)=2200(課税所得)

          2200×40%(税率)=880(法人税)

 税引後利益(当期純利益) 2000(税引前利益)−880(法人税)=1120

 (新税制でも計算は同じ。ただし、大企業と同じ計算も選択できるが、この例では不利)

  税引後利益(当期純利益)がその会社に残るお金=留保金額になります。

  このように大企業にとっては飲食による接待営業に乗り出すメリットが大きいと考えられます。従来通りの交際費の支出では、税金の負担が減るだけ。一方、中小企業にとっては、「飲食ひとりあたま5000円以下は交際費にあたらない」取扱いをできるだけ心がけ、その他の接待を800万円以内でおさめることが賢明です。

(2013.12.19)

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  サラリーマンなら年末調整の還付金が楽しみな時期です。年末のボーナスを受け取った後のささやかなお小遣いですね。今年の春の確定申告無料相談会に、家族総出で住宅ローン控除のための書類を持ち込んで相談に見えた方は、ちゃんと年末調整で還付されたでしょうか。結構な額になるはずです。もっとも奥さんはきっちり勉強なさっているように見受けられたので、しっかり「回収」しているでしょうね。

  年末調整後、個々人に渡される「源泉徴収票」をじっくりご覧になったことはあるでしょうか。私が初めて就職した年の暮れにこの小さな紙切れの数字の意味を図りかねた覚えがあります。扶養家族も保険の支払いもないスカスカのものですが、意味がまったく分からなかったのが「給与所得控除後の金額」でした。「支払金額」の右、「所得控除の額の合計額」の左の欄です。

「年収」と「所得」の違い

  所得税は「所得」に対して課税されます。商売をしている人には売上から仕入原価や経費(必要経費)を引いた後の金額(事業所得)ですが、サラリーマンの所得も受け取った給与の額(年収)から必要経費を引いた金額になります。ただし、サラリーマンの場合の「必要経費」は、実際の経費ではなく税務署が年収に応じた経費を決めています。これ「給与所得控除」といいます。最低65万円の給与所得控除がありますから、たとえば年収100万円のパートさんでも65万円をひいた35万円が「所得」になります。

  所得税の計算は、「所得」をその成り立ちから「不動産所得」「給与所得」「事業所得」「退職所得」……など10種類に分けています。それぞれの収入から異なる計算方法で「所得」が計算され、二つ以上の種類の所得がある人はそれぞれの所得を合計した金額(「合計所得」といいます)から社会保険料や扶養控除などを引いた金額(「課税所得」といいます)に税率をかけて税金を計算することになります。様々な収入のなりたちを「所得」という一つの物差しで測り、一定の金額を超えるごとにその超えた部分に高くなっていく税率を適用して計算します(「総合課税」といいます)。

  「給与所得控除後の金額」は、「給与所得」の金額です。一年間に一つの会社にしか勤めなかった場合は、これで間違いはないのですが、複数の会社に同時に勤めることもあるため、会社の証明としては「給与所得控除後の金額」と言っているのです。

  いろいろな統計資料が発表された際に、「年収」と「所得」とは違うことに気を付けてください。「年収」は源泉徴収票の「支払金額」のこと、「所得」は「給与所得控除後の金額」のことです。「所得1000万円」とは「年収12,200,000円」のこと。同じく、源泉徴収票の右下の「配偶者の合計所得」の欄は、先のパートさんの場合、35万円で100万円ではありません。

  現在、「年収」1000万円以上で220万円が給与所得控除の最高額となっています。また、税制改正により、さらに控除額を縮減する議論がされています。

「給与所得控除後の金額」って何だ、に寄せられた疑問に答えます。確定申告の期限は過ぎましたが、過去5年間にさかのぼって税金の還付などの申告はできますので、参考にしてください。

①    給与所得控除額の計算方法

サラリーマンの「所得」金額は、

年   収  給与所得控除

であると言いましたが、「必要経費」にあたる給与所得控除額の計算は次のようになっています。

給与の収入金額 給与所得控除額
1,625,000円以下の場合 650,000円
1,625,000円を超え180万円以下 収入金額×40%
180万円を超え360万円以下 収入金額×30%+18万円
360万円を超え660万円以下 収入金額×20%+54万円
660万円を超え1000万円以下 収入金額×10%+120万円
1000万円超 220万円

 給与の収入金額が65万円未満の場合は、給与所得控除後の金額=つまり給与所得がマイナスになることはなく、「0」ということになります。この場合、「給与収入」があっても「給与所得」はなかったということです。また、「給与所得控除後の金額」は給与収入が1,619,000円を超える場合、200円刻みで調整されていますので、200円未満の端数が出ることはありません。

②    二つ以上の会社から源泉徴収票の発行を受けている場合

二つ以上の会社から源泉徴収票の発行を受けている場合は、その二つの給与の収入額を合計して、給与所得を計算しなければなりません。「給与所得控除後の金額」を単純に合計してはだめです。二つ以上の源泉徴収票があるということは確定申告をする必要があります。確定申告で天引きされた所得税の精算をしなければなりません。この場合、年末調整をしている会社と年末調整をしていない会社の源泉徴収票である場合がほとんどです。税金が返ってくるケースが多いので必ず確定申告してください。(2019.11.16)

 日税連の機関紙「税理士界」2月15日付(第1313号)は、コラム「源流」に「税理士登録事務と税理士法改正」という記事を載せている。税理士法の改正案の項目のなかに懲戒免職者等となった公務員に対する登録拒否事由が盛り込まれたことについて、「今後は、懲戒免職者だけでなく、税理士法に定める欠格事由に該当する者等についても、登録調査の結果によっては、税理士の職責に照らし税理士の適格性を欠く者として登録を拒否できることになる。」と指摘している。

 今回の改正案では、税理士法第4条で挙げられている欠格条項のうち、新たに退職金の減額の処分を受けた者でその処分から3年以内の者を加えたというもの。これまでは懲戒免職者が対象となっていたものが、退職金を減額する処分を受けた者に拡大しようというわけだ。さらに、法24条の(登録拒否事由)にこの処分を受けてから3年を経過したものについても「適正を欠くおそれがある者」として、登録を拒否できるとしている。なお、「おそれがある者」の対象は、これらの元公務員だけでなく脱税者その他の元刑事犯にも及ぶことが明文化されようとしている。

 「源流」氏の議論は、法24条(6)の「適正を欠くおそれがある者」(7)の「信用又は品位を害するおそれがあり、…適格性を欠く者」の範囲が拡大したかのように解釈しているが、果たしてそういうものなのか。法24条のうち、「(1)から(5)項までの事由は、客観性があり事実をもって証拠づけることができる。しかし、(6)及び(7)については、主観的な要素が大きく、もしこの条項をもって登録拒否とした場合は、認識の相違による争いが生じる可能性を否定できない」(日税連編「実践 税理士法」)との指摘がある。(6)において「心身に故障があるとき」に元刑事犯等の申請者を加えて「おそれがある者」とする、今回の改正は恣意的な登録拒否の可能性の拡大を促すものだ。

 「源流」氏は「欠格事由」といい、「欠格条項」と「登録拒否事由」を混同している。また、今回の改正は、元公務員だけを対象にしているのではない。これまでは、法24条(6)(7)の運用は避けられてきているように見える。事実上は「申請の取り下げ」をウソを交えて登録調査の段階で執拗に迫る、方法がとられてきた。これは私自身の登録調査の過程での事実と実感だ。「源流」氏は恣意性・主観性批判を考慮してか「指針等を作成し」と提案しているが、「指針」などという立法行為を許してはならない。

 登録申請者の権利を認めず、悪意のなかにさらす現在の登録調査の実際を変えなければ、公正な登録手続きとはならない。(2014.2.25)

→税理士登録調査委員会の人権感覚

 大阪府・市は6月に行った「新大学ビジョン(案)についてのパブリックコメント」の結果を9月19日に公表しました。大阪府に17人・25件、大阪市に34人の意見が寄せられました。「意見」の大半は府市両大学の統合について反対・疑問・拙速ではないかというものでしたが、「統合を前提とする」府市当局には、全く届かなかったようです。同時に公表された「新大学ビジョン」は、4月に発表された(案)に、(案)の表記が無くなっただけのものでした。一字一句の変更もありません。

 一応、「意見」に対して「大阪府市の考え方」が対置されて公表されています。私の意見も三か所抜き書きして紹介されていました。 

 「府市の考え方」には私の疑問に答えるものはありませんでした。たとえば、「都構想」との関連には一切触れていません。「100億円を超える税金を支出していることの、・・説明責任を果たす必要があると考えて」いながら、統合による支出については何の説明もありません。「統合によって新大学にいくらの税金が投入されることになり、うち府市の負担はいくらになるのか?」という私の問いについては紹介も回答もありませんでした。「ダウンサイジングによる“リストラ案”とはなっていません」と新たな言い訳を持ち出し、「統合によるシナジー効果を発揮する」と重ね重ね言うのみでした。

 「考え方」では「持続的に改革を推進できる環境を築くことを目的とし、新大学では理事長と学長の権限を強化します」としていますが、ここでも「大学の自治」や「研究の自由」は全く視野の外のようです。というよりも、これにはかたくなに触れたくないようです。市長の「学長は市長が決める」発言や、第4回構想会議で設置団体の長が任命する理事長の権限強化の方向を見れば、大学への政治介入の受容を強いるものとなりかねません。特定の「成長戦略」に大学を奉仕させようとするものであると、重ねて指摘せざるをえません。(2013.9.22)→「新大学ビジョン(案)」のパブコメに応募しました

 近畿税理士会の総会の席上、執行部との質疑応答が「速記録」として配布されています。近畿税理士会における登録調査の一端が読み取れるので、ご紹介しておきます。

 質問者は、脱税事件にかかわったOB税理士が税務署を懲戒免職された者であったことから、税理士法4条(欠格事項)の改正の展望、「資格の登録での入口の対応」を「要望」しました。これに対し、執行部側は、登録委員長が「厳しく調査している」旨を答弁し、制度部長が「登録の可否は日税連の資格審査会の審議・決定である」旨の答弁をしました。

 懲戒免職された元税務署員に税理士資格があるかどうかの適否はともかく、登録調査委員会が事実上の登録拒否ができうるかのような答弁は許されません。税理士法のどの部分に抵触する虞があるため「厳しくする」のか、明らかにするべきです。「申請者個人の人権を尊重しつつ・・」とうのも付け足しに過ぎないのではないでしょうか。(つづく)(2013.8.15)

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 母校・広島国泰寺高校の同窓会(鯉城関西同窓会)の催しに参加しました。

 「トーク&昼食会」と銘打ったこの催しには初めての参加です。というよりも同窓会自体に参加することなく過ごしてきました。やっと肩書きもついたことでもあるし、昼食会という気安さで参加することにしました。

 同窓会といっても、故郷からは離れているし、同じクラスに関西在住者もいないし、誰も知り合いがいない心細さはありました。しかし、なつかしい広島弁が会場に充満していることは耳に心地いい。また、クラスメイトがいないということは、昔の悪癖も知られていないという、ことでもあるのですね。もっぱら、昔の学校周辺のこと、お好み焼きのことなど、同年代のマダムとおしゃべりできました。卒業年度ごとに配席されていたため、共通の話題に苦心しなくてもよかったです。功成り名を遂げた大先輩の自慢話も聞き流すことができ、楽しいひと時でした。主宰された皆さんのよく練られた企画だったと思います。

 実は、私はこの会合で井上哲士氏に会えるのではないかと、という期待ももっていました。会の最後にあいさつされましたが、「平和を守るため、国会で頑張る」旨の控えめな発言。井上氏とは一面識もないのですが、参議院議員でなければ、本来同じテーブルを囲むべき年次でした。当時の国泰寺のことを話したかったなあ、というのが心残りです。(2013.8.4)

「母校・広島国泰寺高校/広島一中の先輩も犠牲になった原爆・・・核兵器廃絶と被爆者援護は私の原点です」との発言から始めた、井上哲士氏の国会質問→「被爆者認定見直しを」2012.3.21

 最初の発作は、確か40手前の頃だったと記憶しているので、付き合いは20年近くになります。痛風です。ここ5年ほどは発作も出ないで安心していたところ、2年ほど前に人間ドックを受けて、高血圧を指摘されました。そのため、従来の痛風の薬に加えて、高血圧の薬を毎日呑むようになりました。この時から薬代を負担に思うようになりましたが、仕方なく毎月3000円弱を支払ってきました。

 この高血圧の薬こそノバルティス社のディオバン錠でした。先月からこの薬の臨床データについて報道されていましたので、いま呑んでいる薬がそれだとは気付きましたが、これまでと同様に「薬だけください」といってしまいました。その後、データの改ざん疑惑はほかの医大病院にも広がり、薬の値段も10倍も違うらしいと知るに及んで、今月は「薬を変えてください」とお医者さんにお願いしました。

 「先生、ディオバンを変えてほしいんです。安いのがあると聞きました。」

 「でもね〜。これと同じ薬でジェネリックはまだ出ていないんですよ」

 「報道では、10倍違うとか言ってます。」

 「こんなに報道されてたら、しかたないな〜」

 「製薬会社と大学がつるんでるんですかね〜」

 「大学も研究費がほしいんですよ」

ということで、薬を変えてもらい、緊張のお会計。900円安くなりました!

 明細を見比べてみると、ディオバン錠1錠の点数が11点・30錠で330点が、アスラーン錠に変えて1錠1点・30錠で30点と、11分の1に圧縮できました。金額にして3000円、患者3割負担で900円の節約になりました。

 患者の立場は弱いものですね。こんなに報道されて、自分がもらっている薬に気づいて、なお医者に変更をお願いして、やっと納得できました。厚労省は全国的に見直しを指示できないもんなのでしょうか。これまで不当に高い薬代を支払わされた当事者でもあることを患者と共に怒ってほしい。(2013.8.1)

 たまたま行った徳洲会病院では、ディオバン錠の取り扱いについて次の告知が9月3日付で公表されていました。

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2014.1.9 厚労省は誇大広告による薬事法違反容疑でノバルティス・ファーマ社を刑事告発した。

 既報のように6月末にロシアの沿岸地方ウラジオストク・ウスリースクを旅してきました。ウラジオに1泊、ウスリーに2泊の短いものでしたが、非常に印象深い旅行になりました。そもそもこの地方は日本人にとっては一般に長くなじみの薄い地方でした。現在、航空機の直行定期便は成田からの週2便で、ロシア旅行自体ビザの取得に困難を伴うという事情があります。今回、娘が9カ月余りの当地での日本語教師の勤務を終えて、帰国するということがなければ、訪れる機会もなかったことでしょう。ウラジオは、昨年APECが開かれ、国際都市として大きく変貌しようとしていました。ホテルの建設が進められており、ビザなし渡航やエルミタージュ美術館の分館建設が検討されていると聞きます。日本からのツアーもこの夏からたくさん企画されているようです。

 私以上の世代にとってロシアについてはついついソ連といってしまうものです。いわゆる社会主義の時代が終わって四半世紀になろうとしています。当地はすっかり市場経済になっていましたね。もっとも統制・計画経済の実際を知らないので比較しようもありません。市の中心部の広場でのフリーマーケットや、日本の縁日のようなテント仕立ての大きな市場を郊外のバスターミナル当たりで見ました。商品が湧き上がっている感じで種類も量も豊富。市街地の商店は石作りのヨーロッパ風のビルの中にあり、扉を押して覗いてみないと何を売っているのかわかりません。厳冬のロシアでは、春になって青空市場がいっせいに芽吹いたのかもしれません。

6月末、ロシア沿海地方のウラジオストク近郊・ウスリースク市で日本語を教えていた娘の帰国にあわせて、同地を訪問しました。

ウラジオストクの街角から

革命ひろばから北を望む。一方通行の大きな通りですがかまわず駐車する車と交通量のため渋滞していました。ガイドブックにあったトラムはなくなっていました。夕刻、市街地の中心部はいたるところで渋滞、駅近くのホテルになかなかたどり着けませんでした。歩行者も信号は守らない人が多かったです。大きな道も堂々とわたり、車はクラクションを鳴らすことなく、基本的に止まってくれました。車同士の事故はウラジオの市街とウスリースクからの帰途に1回づつ目撃しました。

北から革命広場・兵士の像・金角湾を望む。市内を走る車は9割方は日本の中古車でした。市内にはあちらこちらに巨大な像があり、そのほとんどが戦争や兵士のもの。ロシアの太平洋艦隊の本部があり、街には多くの水兵さんが闊歩する姿が見えました。古いヨーロッパ風の建物がたくさん。デパート「グム」で昼食をとりました。英語が通じないのでピロシキとコーヒーしか頼めませんでした。トイレも少ないよう。ロシア語で尋ねましたがよくわかりませんでした。

シベリア鉄道の終着点、ウラジオストク駅。駅の入り口には金属探知機があり、駅舎に入る者はその都度チェックされます。出発案内にはモスクワ・ハバロフスク行のほか、ウランバートル行などもあり国際駅だと分かります。時刻はモスクワ時間ですべて表示されていました。隣に、空港行専用の新駅があります。駅と海を見下ろすようにレーニン像が建ってました。「いわゆる『市場問題』について」「帝国主義論」でロシアの資本主義の発展と世界の資本主義の腐朽性を論じた彼は、現代のロシアをどう論じるのだろう。

ホームに並んだ列車。300㍍はあるのではないでしょうか。先頭から最後尾まで確かめる気も失せるほどの長さ。大半は貨物車のよう。乗客は客車ごとに女性の車掌に乗車手続きをしているようでした。駅舎に入るのはチェックが厳しいのですが、ホームには一般の道路から自由に入ることができました。モミュメントのSLの上で小さな子供が遊んでいました。一人でどうやって登ったのだろう?SLの先に起点を示す標識があり「9288」と記されていました。

鷲の巣展望台から、金角湾を望む。軍艦や貨物船が見えました。風が強く寒かった。湾にかかる橋は、去年のAPECの開催のためつくられました。プーチン大統領の号令によって突貫工事でつくられたので手抜きがあって、壊れるのではないか、とは街の噂。展望台には中心部のバスターミナルから小型の乗り合いバスで行きました。この下のケーブルカーで降りて、歩いて観光。潜水艦博物館などを見ました。疲れました。この時期、一斉に修理や工事が始まるようで、改装中で入れない博物館もありました。この先のルースキー島にも大きな橋が架けられ、同島で会議が行われました。

革命広場でフリーマーケットが開かれていました。日本の中古トラックがたくさん昔の名前で頑張っています。野菜や海産物、乳製品、ジャムや蜂蜜などの加工品、文具・本まで車とパラソルでこしらえた臨時のお店で生産者が直接売っていました。20年前に出版されたこの地方の紹介本「ヴェールを脱いだ国際都市ウラジオストク」には「コルホーズ員」の記述がありましたが、今では農民は自分の土地で耕作していると言います。この町は92年に外国人の入域が認められました。

ホテルの近くのレストラン・ノスタルジアの店内。写真付きの英語のメニューがあり、注文しやすい。適当に注文してどれもおいしかった。隣に座ったロシア人男性が気さくに声をかけてくれ、写真も撮ってくれたりしました。「この店は美味しい。しかし、ボルシチはいただけない」とは彼のアドバイス。その通りでした。隣に日本食レストランがありました。20年前は北朝鮮の店「モランボン」でした。

ウスリースクの街角から

ウスリースクはウラジオストクの北100キロほどの街。シベリア鉄道がモスクワ方面と中国東北方面とにわかれるところ。人口は16万人。農業が産業の中心ですが、陸軍の基地や大学があり、ウラジオストク同様、軍と学術の街といえそうです。

中央広場。青年のためのイベントが行われるためステージがつくられていました。2日間にわたって夜に歌やバスケットボールの催しがおこなわれました。右手の像は兵士の像。対独戦の勝利を記念するものです。アクセスは、鉄道の本数が少ないためほとんどバスです。私たちはウラジオから1回バスを乗り継いできました。ロシア語が分からず、しかもアナウンスがないためここに行くのは普通は至難ですね。住んでいた日本人は娘だけと聴きました。よく過ごしていけたものだと感心しました。

ウスリースクの教会。ロシア革命後、馬の厩舎として使われていたと言います。今はきれいに整備されています。建物のそばの売店で宗教画や宗教書が売られていました。市内を走るバスにもイコンが飾られていました。市内バスとかトイレとかの基本料金はどこも17ルーブルのようです。博物館や戦没者の慰霊碑も観ました。

市内のスーパーマーケット。日本と同様な店内の様子。商品は豊富にありました。日本のレトルト食品や調味料もあります。おたふくソースが売られていたのには驚きました。警備員さんが3〜4人にらみを利かせています。写真を撮らないようきびしく(?)注意されました。レジは店員さんが座ってバーコードを通します。接客はレストランなどでもなかなか笑顔には出会えませんね。これは国民性なのだと思います。

娘が住んでいた宿舎です。ロシアの古い建物は、外見は汚くても中の様子はきれいなところが多いと言います。マイナス20度も普通の冬場はどこもセントラルヒーティングで暖かく、家賃も安い。このアパートはセキュリティーもしっかりしていたようです。スカイプで連絡を取っていました。画像が不鮮明なこともありましたが。多くの市民も街頭で携帯電話を使っていました。郵便は局に取りに行かなければならないらしい。小包は本人にたどり着きましたが、二通出した封書は1通は行方不明、1通ははるばる戻ってきました。

私たちが泊まったウスリースクホテルの朝食。2泊しました。1泊目の朝食はバイキングだと勘違いして取りすぎてしまいました。ひとり150ルーブル以内というチケット制でした。3品見当でしたね。パンは安い。野菜や肉を煮たもの、ソーセージなどおいしかったです。ケーキは日本人には甘すぎでした。ちなみにウラジオのプリモリエホテルは、バイキングでパンや卵料理は渡されたカードにチェックしてメイドに頼む方法でした。

大学近くのレストラン「ウニヴェルスチェート」もおいしかったです。とくにボルシチ(写真)とおひょう(大きなカレイのような魚)のソテーが絶品でした。店内は小さなステージもあり、コンサートもできそう。ロシアのお店は派手な看板は少なく、古いビルのドアを開けてみないと気づかないことも多いです。この店はロシアの有名人も訪れるらしく、来店者の写真がたくさん掲げられていました。

劇場です。陸軍の施設ということでした。ロビーには俳優や芝居の写真とともに軍隊の武器や軍人の写真も飾られていました。この日の前後は子どものためのお芝居が催されるようで、子どもが親に連れられてたくさん来ていました。この隣には軍のスポーツ施設もありました。庭に戦車や大砲が並べられているところも見ました。

公園で出会ったカップルとその友人たち。公園内にふたりの愛を確かめる「鍵をかける」モニュメントがありました。神戸の展望台にもあるアレです。ウラジオの鷲の巣展望台にもありました。ロシアでは結婚のカタメの儀式のようです。この公園で2組見かけました。結婚シーズンらしい。この後かれらは派手な飾りを付けた車でパーティー会場に向かいます。この公園には13世紀ごろの亀の石像が置かれていました。これを作った民族の子孫はまだここにいるのだろうか。東洋系の顔を見るにつけ思いました。ロシアの若い女性はどなたも美しい。

ウスリースクと空港・ウラジオストクを結ぶ道路。舗装されていない部分は大変な悪路でした。ここではゆっくり走ったタクシーも舗装道路では100キロペースで走りました。沿道でスイカを売る店がたくさんありました。乗ったタクシーはフロントガラスにひびが入り、スピードメーターもオリジナルは壊れており、代わりのメーターを付けていました。日本の中古車です。これでもいわゆる白タクではありません。「ニチェボー」(気にしない)を連発した運転手は娘に「ウスリースクに残れ」と盛んに勧めていました。(2013.7.2)

2013年の5月からウスリースクに在住されている日本女性がご当地を案内してくれます!→ウスリースクお散歩案内人

大阪府・市が公表した「新大学ビジョン(案)」について卒業生・府民の立場から意見表明したい。以下、ビジョンの考え方について意見を述べたい。

①   府・市大学の存在意義を認めながら「統合」に収れんさせようとする議論が理解できない。その動機が「知的インフラ拠点」「大阪の成長戦略」「世界的な大学間競争に勝ちぬく」「強い大阪」という文言にみられるように、特定の「成長戦略」に大学を奉仕させようとする欲求を感じさせるものである。「折しも、府・市統合の議論がなされており、この機に…」とあけすけに述べられているように、「都構想」を前提に府市大学の当事者不在の統合とはいかがなものか。また、府市統合本部の主要メンバーがまとめた「新大学構想(案)」に述べられていたいわゆる「2重行政批判」的な部分(府・市の財政が逼迫する中で、それぞれに100億円以上の税金を…投入することの意味は改めて厳しく問い直されねばならない。<構想(案)>)という議論が成り立たないことを自ら認めているのではないか。「統合」によって、「新大学」にいくらの税金が投入されることになり、うち府市(都?)の負担はいくらになるのか。そのうえ、「スケールメリット」とか「シナジー効果」とか想像でしかない効果を言い立てるのはどうか。両大学のこれまでの伝統・実績を生かし、「競争に勝ち抜く」のではなく、互いに刺激し合い発展しあうことこそが「学問」というものではないのだろうか。

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 当地に引っ越してきてはや20年になろうとしていますが、かねてより気になっていたのがこの河内ドルメンです。高安古墳群といわれる一帯には、そこここに石室がむき出しになった古墳を見ることができます。散歩していて道の石柱に「ドルメン」の名を見るもその指示だけではこれまでたどり着けなかったのです。今回、ネットで詳しい道順を確認して、念願を果たすことができました。

 ドルメンのすぐ近くの畑で作業をされていた方に声をかけていただき、迷わずに済みました。(2013.5.27)

 昨日私が住むムラの「高安中学校区における施設一体型小・中学校の設置に関する意見交換会」に参加しました。八尾市では高安山山麓の2小学校とその2校の卒業生が通う高安中学校を統合して一つの学校をつくる計画が進められようとしています。昨年末から10数度学校ごと・ムラごとの説明会等が開催されています。

 「フロンティア校」と銘打った、この計画にはいろいろな疑問が噴き出しました。校区の南の端にあたる郡川地区ではもともと小学校が遠く、さらに600m遠くなるため通学バスの運行を希望する声が多いにもかかわらず、教育委員会の答えは後ろ向き。私も席上「バス運行を検討課題にしてくれますね」と問いただすも確たる答えはなし。この問題だけでも次々出る要望に、とにかく言質を取られまいとする教委の姿勢に、失望の声しきり。「子供の安全が第1やろ」「距離が遠いというだけではない。地域の負担をどう考えているのか」「地域のことは地域の人が一番よく知っている」「国の基準だけで考えるな。市で措置しろ」など厳しい意見がつづきました。

 そのほか、「今のままでなぜいけないのか」という意見も。会場は50人ほどの参加でいっぱい。「50年・100年の問題だ」という意見も出たとおり、地域の教育に対する熱意が伝わる催しでした。

 現時点で「計画」とはいうものの「28年春開校・府立八尾支援学校東校を候補地として」という既定路線をはずれる気はなさそうです。また、「このチャンスに」とか、「小規模校ではよい教育環境を確保できない」とか、一貫校・連携校ではなくなぜ「フロンティア校」なのかとか、教委の姿勢を垣間見られる言葉に引っ掛かるのは私だけでしょうか。今後は地域住民の代表等による「検討会議」の設置となるようです。地域の要望によって改善をしている点も多いことは確かですが、教委への不信が根強いなかもっと時間を取って地域の声を聴き、ていねいな説明が必要だと思いました。(2013.5.23)

→八尾市教育委員会「高安中学校区における施設一体型小・中学校の設置について」

→学校統廃合と小中一貫教育全国交流京都集会基調報告

「選挙はがき」問題 重ねて追及 近税八尾支部43総会


南九州税理士会事件判決の意義について会誌に投稿

 

 

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